【お客さまの声インタビュー】株式会社 新栄製作所 吉村社長

「補償の内容を、対応力で上回ってくれる」―― 寸切り在庫量日本一のメーカーを継いだ若き経営者が語る、信頼と変革の物語

寸切りの取扱いで在庫数日本一を誇るネジメーカー、株式会社 新栄製作所。全国6拠点に膨大な在庫を擁し、ネジ専門商社を通じて土木・建築の現場を支える一方、モノタロウや楽天といったECにも販路を広げる、ものづくりの裏方を担う企業です。

その株式会社 新栄製作所を率いるのが、今回インタビューさせていただいた吉村社長。就任からまだ数年ながら、現場に深く寄り添う経営と、業務改革・DXへの果敢な挑戦の、その両方を進めています。

今回は、ノバリ株式会社担当者との十数年にわたるお付き合いを軸に、出会いの経緯、保険に求めるもの、独自の経営哲学、そして人を増やさずテクノロジーに投資するという変革の構想まで、たっぷりとお話を伺いました。


※公式ホームページより

※現地で撮影

「寸切り在庫量、日本一」

―― まず、株式会社 新栄製作所の事業についてお聞かせください。

私たちは寸切りボルトをはじめとするネジのメーカーです。本社を中心に、近いエリアに倉庫や工場を構えていて、全部で6つの拠点があります。そこに膨大な在庫を並べていて、寸切りボルトという一点だけで言えば、おそらく日本一の品揃えです。

ネジには本当にたくさんの種類があって、私たちはその一部を、メーカーとして常にアップデートし続けています。アイテムを増やし、お客様がいつでも必要なものを手に取れるようにしておく。これからもまだまだ可能性があれば、品揃えを増やしていく。それが私たちの基本的な考え方です。

―― 販路についても教えてください。

私たちは流通の中では”寸切りメーカー”という立ち位置で、大手ゼネコンさんに届くまでには、間に3つ4つの流通があります。ですから、売り先はネジを専門に扱う商社さんがほとんど。そこを通じて、最終的には土木・建築の現場へ物が届きます。

最近は、モノタロウさんや楽天といったECも増えてきました。モノタロウさんとの取引は、登録や段取りに何度も手間がかかって大変でしたが、それをクリアして取引先の一社になれた。やはり名前の大きさは魅力です。

―― ECやシステムには、課題を感じておられる。

正直に言えば、ここは私たちが遅れている部分です。今は携帯から在庫を見て、会話なくポチッと買える便利さが当たり前。若い人ほど「電話しない、喋らない」を選びます。昔ながらの電話やファックスでのやり取りは、どうしても同世代か年上のお客様が中心になる。

せっかく良い物があっても、存在が知られなければ買ってもらえない。値段の高い安い以前に、便利さで負けてしまう。だからこそ、システムには絶対に力を入れなければと考えています。

※公式ホームページより


出会い ―― 「別々だった二人が、今はノバリ株式会社で一緒に」

―― 担当者との出会いは、どのようなものでしたか。

もう十数年前になります。きっかけは、生命保険の大谷さんとの金融機関時代からのお付き合いでした。これは父の代から続く、長いご縁です。

一方、損保の長堀さんは、もともと姉が取引していた、ある保険会社の営業の方がいらして、その方が退職されたのを長堀さんが引き継ぐ形で、私のところへ来られたのが始まりでした。

―― もともと別々だったお二人が、今は一緒にノバリ株式会社としてお支えしている。

そうなんです。不思議なご縁ですよ。大谷さんは私より先で、私が入った頃には先代が社長、私が専務という時代でした。それが今は私が社長、父が会長になり、保険のほうも大谷さんと長堀さんがタッグを組んで支えてくださる。長く続いてきたご縁が、ひとつにつながった感覚があります。


「保険の内容より、対応力を見ている」

―― 保険に対して、特に大切にされている考えはありますか。

正直に言うと、私は保険の内容そのものは、あまり気にしていないんです。会社を毎日続けていれば、建物や機械が壊れたり、何かしら必ず問題が起こる。そのとき、補償の内容に限りがあったとしても、長堀さんや大谷さんに相談し、話すことで、それを上回る対応をしてくださる。私が大事にしているのは、まさにそこなんです。

「基準としてはここまでだろう」と思っていたところを、軽々と超えてくる。スピード感も含めて、本当にすごい。これはプロでも、誰にでもできることではないと感じます。仮に別のAさんBさんだったら、おそらく「ここまで」で終わってしまうところを、お二人は普通に超えていく。そういうイメージです。

―― 損保と生保、それぞれに信頼できる方がいる、と。

生命保険において知識も経験も人柄も含めてダントツの大谷さんと、損保において同じくダントツの長堀さん。お二人がそれぞれの強みを生かしてタッグを組んでくださるので、安心しかありません。

また、大谷さんからは、人の心理――どうやってお客様の信頼を高めていくか、ということまで学ばせてもらっています。一緒にいて安心感があって、この信頼が崩れることはまずないだろうと思える。それが何より心強いんです。

―― 私はまだ社長になって日が浅い、ともおっしゃいました。

そうなんです。まだ2、3年目で、会社に入っている保険の内容も、全部を把握しているわけではありません。ただ、今起こっていること一つひとつを自分で理解して、自分で判断できるように進めている最中です。

いつか、「こういう内容の保険はないんですか」とこちらから質問できるくらいになれたら、自分も少しレベルアップしたと言えるのかな、と。会社を守るのが社長の仕事ですから、分からない分野を埋めていくために、常に俯瞰して、何を取り入れるべきかという危機感を持ち続けていたいと思っています。


「現場の声を、汲み上げたい」

―― 吉村社長ご自身の、経営の考え方についても伺えますか。

経営者と従業員の間には、考え方の差がどうしても生まれます。でも、このままではよくない。だからこそ、近づけるための努力が要る。私が大事にしているのは、毎回自分が指示を出すのではなく、現場の意見を汲み取ることです。

営業も製造も、私以上に毎日お客様と接し、現場で出荷しているのは彼らです。だから、現場には現場の、営業マンには営業マンの気持ちや温度、意見が必ずある。そこを汲み取って、どうすれば仕事をやりやすく、効率を上げられるか。意見を出し合って、みんなで成長していってほしい。それが私の理想です。

―― トップダウンではなく、チームで、と。

トップダウンが悪いとも、どちらが正解とも思っていません。一応トップですから、自分の考えは言えるようにはしている。ただ、働きやすい環境をつくれるのは、上の立場の人間にしかできない。感謝されたいというより、どうやったら働きやすい環境に近づけられるか。もちろん、それには会社にしっかり体力――利益がなければできません。やりたいこともやりたいし、会社も儲けなければいけない。そのバランスを取りながら、2年後、3年後になってほしい姿をイメージして、焦らず、みんなとの距離を縮めています。

―― 勉強会などの取り組みも考えておられるとか。

ええ。経営者が直接話しても、なかなか響かないものです。でも、外部の講師の方がテーマを持って話してくださると、十人のうち一人二人でも、ちゃんと理解して、考えて動いてくれる従業員が出てくる。それだけで、職場の雰囲気は変わっていく。

確定拠出年金やお金の知識といった勉強会も、福利厚生の一環として大谷さんと相談しています。「会社が自分たちのことを考えてくれているんだ」と感じてもらえるような機会を、タイミングを見てつくっていきたいですね。

※公式ホームページより


「人を増やすのではなく、テクノロジーに投資する」

―― これからのDX・システム化について、構想を聞かせてください。

20年以上お世話になってきたシステム屋さんから、いよいよ一新するため、今ヒアリングを始めたところです。売上・会計・経費、そして現場への指示書――まずここをガラッと変える。それに加えて、お客様が在庫を見て、パソコンやネットから買える仕組みも整えたい。

毎日たくさんのアイテムを出荷していますから、今は私が体感で「在庫が減ったから仕入れよう」と判断している部分があります。でも、その感覚を新しく入った人が身につけるには、どうしても時間がかかる。だから、頼れるところはAIやシステムにどんどん頼っていく。私自身も、柔らかく変わっていかないといけないと思っています。

―― 在庫管理には、ユニークなアイデアもあるとか。

たとえば、天井の高い倉庫の在庫を、ドローンで読み取れたら面白いな、と。6つの拠点のどこに何があるかを正確に把握して、現場が探し回らなくて済むようにしたい。年に一度の棚卸しも、前もって相当準備しないと回らないので、そこもシステムできちんと管理できるようにしたいんです。

考え方の根本は、「人を増やすのではなく、減らしても回せるようにする」こと。人を増やせばその分マネジメントも難しくなり、抜けたときの穴も大きい。ロボットや機械に任せられることは任せて、人にしかできない付加価値の高い仕事に絞っていく。これが、これからの時代の生き残り方だと思っています。

―― ミスへの向き合い方も、独特ですね。

人間が毎日やっている以上、ヒューマンエラーは必ず起こります。本当はミスを責めたい気持ちもありますが(笑)、それを言っても良くならない。だから「ミスを責めるのではなく、システムでエラーや失敗をゼロにしていこう。そのために意見を出してね」という言い方をしています。同業者には、もっと先を行っている会社もある。Amazonのように在庫を見て注文でき、現場をロボットが走る――そんな世界に、少しでも近づいていきたいですね。


今後への期待 ―― 「世間話の中に、ヒントがある」

―― アフターフォローで「助かった」というエピソードはありますか。

やはり、建物や機械が壊れたとき、何か問題が起こったときの対応力、そのスピード感です。「ここまでしかできないだろう」と思っていたところを、毎回上回ってくる。プロフェッショナルを超えていく対応で、本当にやった甲斐があると感じます。

―― 用がなくても顔を出してくれる、というお話も印象的でした。

そうなんです。長堀さんも大谷さんも、何もなくても、ふらっと顔を出してくれる。そこで世間話や仕事の話をするうちに、「こんなことで困っているんですよ」と私がこぼすと、ヒントをくれる。プロとの会話の中から、思わぬ気づきが生まれるんです。

私たちも、お客様のところへ行って世間話からヒントをもらうことが多々あります。だから、用がなくても聞いてもらえる、世間話ができるというのは、本当にありがたい。本音が出て、そこから仕事のヒントが生まれる。何でも気軽に言いやすい人柄に、安心しています。

―― 最後に、ノバリ株式会社に期待することを教えてください。

会社の体制が変われば、新たなリスクも必ず生まれます。そのとき、私たちのことをよく見てくれているお二人なら、きっと会社のためになる提案をしてくれる。保険は会社を守るお守りのようなもの。時代の流れと一緒に、最適な形へ変えていけたらと思います。これからも、よろしくお願いします。


編集後記

寸切りボルトで日本一を走りながら、「人を増やすより、テクノロジーに投資する」と語る吉村社長。代を継いで間もないながら、在庫管理のDXから業務改革まで見据えるその視線は、経営者の中でもひときわ先を行っています。

同時に、何より印象的だったのは、徹底して現場と従業員に寄り添う姿勢でした。トップダウンではなく、現場の声を汲み上げ、働きやすい環境をつくる――その思いは、焦らず距離を縮めるという言葉の端々ににじみ、きっとスタッフの皆さんにも伝わっているはずです。

そして、保険に対して吉村社長が見ているのは、商品の中身そのものよりも「補償を対応力で上回る」パートナーの存在でした。損保の長堀、生保の大谷という二人三脚が、お父様の代から十数年かけて積み重ねてきた信頼――それこそが、変革の時代を進む吉村社長の、確かな支えになっています。

ノバリは、人の信頼と、AI・DXによる新たな価値提供の両輪で、これからも吉村社長の挑戦に伴走してまいります。吉村社長、貴重なお話を本当にありがとうございました。


※ 本記事は吉村社長へのインタビューをもとに、読みやすさを考慮して一部表現を編集・再構成しています。