実際に掛かった費用に備える「実損てん補型」の医療保険

医療保険と言えば生命保険会社が販売しているイメージが強いのですが、実は損害保険会社も販売しています。テレビを見ていると生命保険会社の医療保険のコマーシャルが頻繁に流れていますが、損害保険会社が販売している特徴のある医療保険が「実損てん補型医療保険」です。

実際に掛かった費用に備える合理的な医療保険

損害保険会社が販売している実損てん補型医療保険は、実際にかかった差額ベッド代などの費用や治療実費に備えることができます

保険金の貰いすぎや治療費に全然足らないという事があまりないため、損保マンから見ると合理的に思える商品です。また、実損てん補型のがん保険では、国内未承認の治療もカバーし、がんの治療費を上限無制限に備えられる商品もあります。(※詳細な補償内容は保険会社や取扱代理店にご確認ください)

責任世代や企業の福利厚生

このような実損てん補型の医療保険は保険料が5年もしくは10年ごとに値上がりするのが一般的です。コマーシャルでやっているような「一生涯保険料は上がりません」では無い点は注意が必要です。年齢によって値上がりしていくため、高齢になって掛け続けるのは難しいですが、本当にいくらお金をかけても病気を治して働かなくてはいけない責任世代の時だけ他の医療保険のスーパーオプションや、企業の福利厚生として加入するのも一つの考え方だと思います。

また、デフレの時代が長く続き、貨幣価値が下がらなかったので保険金額の見直しも近年は必要ありませんでしたが、今後の経済状況の変化によっては「一生涯保険料は上がりません」「一生涯保険金額も変わりません」も考え直す必要があるかもしれません。

自分では抱えきれない巨大リスクに備える

そもそも、どうして保険に入るのでしょうか? 私たち損保マンは保険に入る目的は「巨大リスクに備える」為と考えています。「巨大リスクに備える」とは、起こる確率は低いが、一旦起こってしまった時に自らの力でリスクを補えないから保険に加入して、そのリスクを保険金で補うと言う事です。

具体的には、自動車を運転して不幸にして人をはねてしまった。その人が亡くなってしまい損害賠償金として何億円も請求されたなどが考えられます。この場合、自動車保険の対人賠償責任保険に加入していれば損害賠償金に備えられます。これが「巨大リスクに備える」です。

抱えきれないリスクを明確にする

それでは、医療保険は加入する必要性はあるのでしょうか? 例えば、下記の例はどうでしょうか。

入院日額1万円の医療保険に加入していて
20日入院し
20万円の保険金を受け取る

20万円は「巨大リスク」でしょうか? 自らの力でリスクを補えない額は人それぞれ違いがありますから20万円を軽視したり、日額タイプの医療保険を否定しているのではありません。ここでは、それぞれが何に備えるべきかを明確にしたうえで、加入の判断をする必要があることをお伝えできればと思います。

まとめ

最近では国内生保社でも実損てん補型医療保険の特約等も販売されています。医療保険の加入を考えるときには日額タイプではなく、実損てん補型も選択肢に入れてみては如何でしょうか。より目的が明確な医療保険の加入方法が見つけやすくなると思います。個人の方や、企業の福利厚生としての医療保険の加入方法について詳しく知りたい方はお問い合わせください。