
分譲マンション等を購入する時に、必ず目にする専有部分と共用部分という言葉があります。この違いや境はどこにあるのでしょうか。
専有部分と共有部分の境を決める2つの基準
マンションは、専有部分と共有部分に分かれています。2つの意味は、専有部分は「自分だけで使える場所」で、共有部分は「みんなで使う場所」という感じです。「専有部分」とは正確には何処から何処までなのでしょうか。じつは専有部分の決め方は下記2つあります。
・壁芯基準:壁や柱、天井、床等の中心から内側が専有部分
・上塗基準:室内のクロス等の内側が専有部分
■壁芯と上塗のイメージ

どちらを採用するかは、マンションごとに管理規約で決めています。規約を確認するか、販売業者や管理組合に確認してもらうと、自分のマンションがどちらを採用しているか分かると思います。バルコニーや玄関扉の外側は共有部分であることなどもありますので、マンションに住む方は一度確認していただくといいと思います。
どちらの基準かで戸室の保険金額が変わる
火災保険に加入する時にも2つの違いは重要です。マンション戸室の火災保険は「自分の部屋だけに保険を掛ける商品」で、かつモノの価値まで保険金額を設定できます。そのマンションが壁芯と上塗のどちらを採用しているかで、設定できる保険金額が変わってしまうのです。壁芯は、壁の一部も含むため専用面積が広くなり、設定できる保険金額が上塗より高くなります。
壁芯基準の戸室で、上塗基準で保険金額を設定してしまうと、適正な金額より低く設定されるため、十分な金額を備えられないことになってしまいます。上塗基準の戸室を、壁芯基準で保険金額を設定してしまうと、超過保険と言い事故の際に満額受け取れず、無駄な保険料を払うことになってしまいます。このあたりは別の記事でも紹介していますので、ご確認ください。
保険記事 / 分譲マンション戸室の火災保険でありがちな間違い
まとめ
専有部分の範囲は、マンションの火災保険ではとても重要なポイントです。火災保険の見積もりを取得する際は、ご自身で上塗か壁芯かを確認してから依頼されるのをお勧めします。マンションの火災保険について詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。