
おはようございます。全国の営業所長,社員の皆さんも、おはようございます。
先週2月5日に東京本社で外部監査を実施しました。朝9時から夜18時位までとほぼ1日です。これから随時営業所の方も外部監査に入るので、詳しいことはお伝え出来ないのですが、一言だけ感想をお伝えします。私の方も30分程ヒアリングを受けたのですが、私のヒアリングが終了すると小林副社長にも同じ質問しますということを言われました。おそらく、同じ質問をすることで、ガバナンスが効いているかどうか、はっきり分かるのだと思います。社長と考え方が全く正反対だとさすがに問題なので、毎月のビジョンシェアリングやコンプライアンス研修には是非前向きに参加して学んでください。では、今月のビジョンシェアリングは「組織で取り組むヒューマンエラー対策(前半)」について話をしたいと思います。今月が前半で来月が後半になります。ヒューマンエラー対策がしっかりしていて、且つ生産性の高い業種は製造業になりますので、今回は他業種から学びたいと思います。
ヒューマンエラーをJIS(Japanese Industrial Standards)日本産業規格で定義すると「意図しない結果を生じる人間の行為」になります。社会心理学者のクルト・レヴィン氏は「人間の本来持っている特性が、人間を取り巻く環境と上手く合致していないために、結果として誘発されるもの」と定義しています。ですから、ヒューマンエラーは誰かのせいでは解決出来ない問題なんです。当然仕事の適性もありますが、個人を責めるだけでは問題は解決せず、環境を含めた根本的な変革が必要不可欠と言えます。
次はヒューマンエラーの発生対策の4Mになります。元々アメリカ空軍で開発され、今もアメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)で採用されているものです。具体的には①人的な要因(Man)②設備的な要因(Machine)③作業・環境的な要因(Media)④管理的な要因(Management)の4つのMです。今月の前半では①人的な要因(Man)②設備的な要因(Machine)を説明し、来月の後半では③作業・環境的な要因(Media)④管理的な要因(Management)を説明したいと思います。
ヒューマンエラー発生の①人的な要因(Man)の対策ですが、主に生理的要因,心理的要因,職場的要因があります。生理的要因は作業環境,生活環境,身体機能の後退などです。照明を明るくする等設備の不具合を改善したり、残業時間を減らして生活のリズムを整えたり、視力低下や体力低下を補う仕事に変えたりなど工夫次第で対策を立てられます。心理的要因は忘れること,勘違い(認知的不協和⇒自分の都合の良い解釈、正常性バイアス⇒大したことはないと思い込む),慣れ(習慣的行動は無意識に実行⇒確認をせずに行う),注意の持続性などがあります。特に覚えておいて欲しいのは、初めての仕事・久しぶりの仕事・変更した仕事はヒューマンエラーが起こりやすいです。まず、知ることから始まります。職場的要因もしくは社会的要因は職場の人間関係,家庭の事情などが仕事にも影響するということです。プライベートのところは難しい面もあるので、組織で改善出来るところから取り組む必要があります。
ヒューマンエラー発生の②設備的な要因(Machine)になります。FTA解析(Fault Tree Analysis)は、故障の木解析とも呼ばれています。ヒューマンエラーの再発防止にも、未然防止にも適用出来るものです。原因と結果の因果関係を考えながら要因を記載していきます。また、対策の検討としてFTA解析を見ながら要因の連鎖を切断するための対策を立案する形になります。言葉だけだと分かりにくいので、事例を見てみましょう。
FTA解析から安全対策を考える事例です。(床の油で滑って転倒した事例の対策を考える。一つ一つの要因を説明。)単純な事例ですが、因果関係を考えながら要因を見つける訓練になります。
もう一つ②設備的な要因(Machine)の主だった対策フールプルーフになります。フールプルーフはミスをしようとしても出来ない仕組みを構築することですね。対策の検討として、排除(例 入力規制、複数工程の統一フォーマット),代替・自動化(例 Excel活用の自動計算、RPA活用),誘導・補助(例 手順書作成、入力例の表示),意識集中(例 ダブルチェックの役割分担、AI活用)、異常検出(例 異常値アラート設定)、複雑化(例 重要処理の二段階承認)などです。
ヒューマンエラーが起きてしまった際は、組織(チーム)でFTA解析やフールプルーフを是非考えてみてください。おそらく、解決の糸口になりますし、常に改善する姿勢にも繋がりますので、業務品質も高まっていくと確信しています。来月は冒頭お伝えしたように「組織で取り組むヒューマンエラー対策(後半)」を説明したいと思います。
では、今月は以上とします。ありがとうございました。
