2025年5月の社長講話

おはようございます。全国の営業所長,従業員の皆さんも、おはようございます。

本日は企業理念と行動指針であるノバリウェイのことから少し話したいと思います。ノバリウェイの中で一番大事なことは、企業理念にある「真摯な姿勢」です。当然お客さまだけが対象ではなく、従業員同士や取引先の保険会社など関わりある方すべてが対象になります。なぜ、ノバリウェイが大事かというと、どこの代理店でも業務品質は改善してくるので、ノバリウェイの実践が差別化に繋がるからです。愚直まで実践したら、スターバックスやディズニー,リッツカールトンみたいな企業に変わっていくかもしれません。毎日、自分の仕事のやり方だけでなく、言動をも振り返る習慣を持つと良いと思います。

では、今月のビジョンシェアリングは「経営数字の基本」(決算書を読み解く①)」になります。企業向けの保険商品ですと、損益計算書の売上高を確認してお見積書作成する機会も多いと思います。以前はビジネスパーソンのスキルとして、IT・英語・会計が3種の神器と言われたこともありました、今回は従業員のどなたでも決算書を読み解ける入門の講話にしたいと思います。銀行でお仕事をされていた方や簿記を勉強されていた方には少々物足りないと思いますが、社内教育の一環として参考にしていただければと思います。

決算書で何が分かるのかということですが、主に企業の成長性・収益性・安全性などが分かります。損益計算書の売上高や営業利益などで成長性は把握出来ますし、収益性や安全性も売上高営業利益率,売上高有利子負債比率などの財務指標で計算するとある程度認識は出来ます。

決算書の種類(財務三表)も再度確認です。貸借対照表(B/S)は、ある時点(決算時)の資産,負債および純資産を表します。損益計算書(P/L)は、一定期間(事業年度)の利益を把握するための計算書です。キャッシュフロー計算書は営業・投資・財務の3つの区分でお金の流れを管理します。今回は貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)を中心に演習しますので、キャッシュフロー計算書は時間の関係で省略します。

貸借対照表を簡単な図にすると、左側が資産で右側が負債と純資産になります。資産は企業が所有する財産(例 現金,売掛金,建物など)、負債は企業が支払うべき債務(例 借入金,買掛金,未払金など)、純資産は資産から負債を引いた部分(資本金,利益剰余金など)です。負債は他人資本とも呼ばれ、将来的には誰かに返さなければなりません。純資産は自己資本とも呼ばれ、原則として誰かに返済する必要はありません。バランスシートと言われるだけあって、左側の合計額と右側の合計額は必ず一致します。ポイントは負債と純資産の明確な区別にあります。また、貸借対照表で粉飾決算も見抜けます。売掛金が売上高の伸びに比べて増えたり、棚卸資産が異常に多くなったり、仮払金が増えることもあります。資産の部にある流動資産の諸勘定が多くなっている場合は、注意が必要かもしれません。

損益計算書の計算方法は簡単で上から引き算していくと分かりやすいです。売上総利益=売上高-売上原価,営業利益=売上高総利益-販売管理費,経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用,税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失,当期純利益=税引前当期純利益-法人税等になります。損益計算書をみると、会社の最終的な評価は売上高ではなく、利益になるので営業利益や経常利益はとても重要です。

財務分析机上演習①をしたいと思います。過去3期の決算書から読み解きます。5分から10分程時間取りますので、会社の特徴,気になったこと,事業者への質問などを考えてみてください。

*社内研修用のため、演習の詳細は省略させていただきます。

決算書を読み解く際、経営数字のポイントとして、決算書は金額の大きいところを見る,1期分だけでなく2期分3期分を見る,借入金は現預金と比べて評価する,必要に応じて財務指標を活用する,将来の可能性と見通しは十分に見えないなどです。毎年考えている営業所長計画書は将来の可能性と見通しを明るく積極的にするものになります。

財務分析机上演習①の回答例として、借入金(短期,長期)の返済を大幅に進めている,繰越利益剰余金も大幅に増えている,保険料,保険積立金が増えていて役員退職金の準備かも,雑費を減らしてますが内容の分析も必要かもです。質問として、広告宣伝費を絞ってますが今後の営業活動の方針は?短期貸付金の貸付先および回収可能性は?今後の設備投資の予定は?などです。少し練習すれば、誰でも決算書を読み解くことは可能です。お客さまから提出いただいたら、営業事務の皆さんも是非読み解いてみてください。今後、保険商品の提案をする際、何かしら役立ててもらえれば幸いです。

では、今月は以上とします。ありがとうございました。

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